「今月インプレッション数が少ないなぁ」「先月に比べてコンバージョン率が落ちてるなぁ」と悶々と悩んでいませんか？モニターとにらめっこしながら。
リスティング広告の運用では管理画面で表示されている数字が全てです。そこからしか効果検証できません。そのため、結果が良い/悪いどちらの場合にしても管理画面から原因を見つけ出そうとする人が多いように思います。
管理画面や設定シートを見ながら「広告グループの分け方が悪いのかなぁ」とか「キーワードのマッチタイプかなぁ」など画面に見えているものだけで判断してしまうわけです。
どれだけ広告配信の設定が正しくても、コンバージョンが下がることがあります。季節指数が影響している場合です。それを理解していないとクライアントや上司から指摘されてあたふたしなければいけません。
これからリスティング広告を始める方、運用を始めて間もない方は下記の運用マニュアルもぜひ合わせてご覧ください。現場で使えるリスティング広告の運用ノウハウをまとめています。
なぜ季節指数が大事なのか
リスティング広告を運用している場合、管理画面から読み取れる数字やグラフの推移も大事ですが、それ以上に大事な指標があります。それは季節指数です。
季節によって売上が大きく変動する業種は必ず把握しておかなければいけません。インハウスで運用されている場合は自社情報なので聞かなくても分かっていると思いますが、クライアントから運用代行を引き受けている場合は事前に共有してもらう必要があります。
例えば、チョコレートの月々の売上は年間を通して均一ではないはずです。バレンタインやクリスマスの時期に一気に需要が増えることは推測できますよね。
一年というまとめた単位ではなく月々の売上割合まで把握することで、売れる季節だから売れたのか、新たな施策を講じたために売れたのかを見極めることができます。売れないという逆の場合も同じことが言えますね。
なお、1年を通してどの月も均等に売れる業種の場合はあまり気にしなくてかまいません。
できるだけ前年同月比を使うこと
リスティング広告の効果を把握するためには何かと比較する必要があります。
リスティング運用前と後であったり、すでに運用中であれば前月と今月など比較しなければ評価も改善もできませんね。
リスティング広告の運用について検索すると「以前よりもコンバージョンが0.5%上がった」とか「前月比でクリック単価を10%コストダウン」というような事例をよく目にすると思います。
しかし、こういった成功事例は肝心なことを伝えてくれていません。それは季節による影響があったのか、無かったのかということです。
何もしなくても売れる季節であれば、リスティング広告を配信してもしなくても効果は上がるでしょう。そこを知らないと本当に効果があった理由が見えてきません。逆に、売上の下がる時期にリスティング広告を配信して「思ったほど効果が出ないね」なんて言われても困りますよね。
これを解決するために利用する指標が前年同月比です。同じ季節で比較することで季節要因は気にしなくて済み、施策内容で判断ができます（流行りや時代の流れにも影響を受けますが、今回の説明では省略します）
期間が短く比較できないときは
前年同月比で効果検証をするべきとお伝えしましたが、リスティング広告を初めて配信する場合は前年同月比で比較できませんよね。こういった場合は直近の１週間、１ヶ月と比較せざるを得ません。臨機応変に対応する必要があります。
ただし「季節要因はあるかもしれない」と常に意識はしておくべきです。リスティング広告での施策だけでは解決できないことがあります。
悶々と悩む前にクライアントに季節指標をヒアリングしておきましょう。
最後に
リスティング広告に限らずですが、季節によって売上が変動する業種は多く存在します。リスティング広告は商品購入やサービス予約などの売上増加を目的として配信することが多いはずです。
その役割を担っている以上、その業種の月々の売上割合を把握することは必須です。リスティング広告の効果だけが良い/悪いは存在しません。業種全体の流れに影響を受けます。
パソコンのモニター内だけで施策を改善しようとすると森を見ずに木ばかりを見ていることと同じです。全体を知らなければ正しい判断はできません。
まずは何を知ることが大事なのか、運用前に考えてみてくださいね。
ご参考になりましたら幸いです。
